日曜日午後9時

犬がいた。ジェイという名前だった。なぜジェイと名付けたのか、聞いたことはない。小学生一年生の頃である。自分の糞を隠す習性があったのを覚えている。犬なりに羞恥心があったのかもしれない。玄関の前に置かれた小さい犬小屋に、少し悲しげな顔をして、というのは私の勝手な思い込みかもしれないが、とにかく楽しくはなさそうな様子で突っ伏していた姿を覚えている。
面倒を見きれなくなってしまって、もらってきたその犬は元の飼い主のもとに返された。生きていれば18歳くらいになる。生きていればいいな、と思う。
あるいは犬小屋に繋がれた数ヶ月のせいで寿命が縮まってしまったかもしれない。